【復活!やまのぼらー】第5話-登頂、そして、その先へ

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自分のペースで

一気に十歩登るのが辛くても、一歩なら辛くない時もある。
辛くない一歩を十回繰り返せば、辛くない十歩になる。

ゆっくりと、一歩一歩を着実に踏みしめながら、私は頂上を目指しました。
気持ちが吹っ切れてからは、どれだけゆっくりになろうが、急な坂の手前で何度休憩をしようが、気にしなくなりました。

自分のペースで行けば良い。

辛くなるのは、何かと自分の現状を比較し、劣等感を感じた時。
だったら、目の前のやることに集中しよう。足を前に出すことに、立ち止まったら、風を浴びることに。

ゆっくり進み続け、何も気にせず、足を前に出しました。
参考タイム1時間のコースを、実に1時間半の時間をかけて登りました。

突然開けた空。
広々とした山頂。
見覚えのある景色。

空の青と、植物の緑と、傾き始めた陽に照らされる金色の雲、吹き抜ける透明な風。
そして、色鮮やかな紫陽花が出迎えてくれました。

あぁ!これだよ…!

諦めて帰っていたらたどり着くことが出来なかった場所。
この感覚を求めて、私は山に登っていたんだ。

どんなにゆっくりでも良い。
前に進んでさえいれば、いつか必ず到達出来るのだから…

こうして、私は城山の頂に立つことが出来ました。
そして、山が大好きだった理由を思い出しました。

…もっと、進もう

もう帰ろうと思っていた心に、先に進みたいという気持ちが覆いかぶさっていました。
ワクワクが、溢れ出していました。

高尾山に行こう。
そしてまた、山に登ろう

城山登山での思いを胸に、足取り軽く高尾山まで到達。
高尾山山頂は、想像通り混雑していました。混雑していない下山道を行きたいと思い、3号路を選択。
確かに人とすれ違うことはなかったものの、日暮れの影響でかなり暗かったのを覚えています。

私は、心配性な面があるので、必要以上に行動を起こしたがらない性格です。
その影響なのか、山に対してもここまで臆病になっていたのではないかと思っています。
それでも、勢いに身を任せて行動してみたことが、「何か」を掴むきっかけになったのだと思いました。

山登らーとして、復活の一歩目を踏み出した私ですが、心配性なので、まだ完全復活とは言いません。

完全復活を宣言するためのハードルにふさわしいのは、
「あの」ルートだなと、心に決めたのでした

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